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仏母院(ぶつもいん)は弘法大師空海の母君の玉依御前(たまよりごぜん)居住地跡に建っています。遣唐使で唐に渡っていた空海が、帰国後に整備して三角寺と名付け、熊手八幡宮の別当寺院となりました。その後、戦国時代の荒廃後、修験者の大善坊が再興したことにより、名も大善坊と改められました。江戸時代前期には嵯峨御所から「仏母院」という院号を下賜され、同時に寺院名も仏母院となりました。境内には、空海の臍の緒を納めた「胞衣塚」(えなづか)があり、空海のお産の時に使われた産湯井戸も残っています。また、本堂には幼い空海が泥土で造ったと言い伝えの残る仏像「童仏」も残っており、安産・子授を願う人々の参拝が絶えません。