北陸の冬 12月~急に寒くなる シーズン最初の短時間強雪に警戒 冬支度は計画的に
10~12月の三か月予報と12~翌2月の寒候期予報
平均気温は、この先3か月は10月を中心に暖かい空気に覆われやすく、季節の歩みはスローペースです。ただ秋は短く、12月になると平年並みか低く、急に寒くなる見込みです。また12月は降水量が多く、時雨の天気が多くなるでしょう。一時的にも強い寒気が南下すると、初冬期は海面水温が高いため、雪雲が発達する見込みです。JPCZの動向によっては平地でも短時間強雪に注意・警戒が必要となりそうです。その後、1月~2月にかけては、平均気温・降雪量ともに、ほぼ平年並みで経過する予想です。
1か月予報や3か月予報、暖候期予報、寒候期予報などの季節予報は、日別地域別の天気を予報するものではありません。これらの季節予報から「〇〇市にいつどのくらいの降雪があるのか?」「△△スキー場のシーズン降雪量はどのくらいになる?」「年末年始の天気がどうなる?」などを想像するのは極めて困難です。
更に、この時期に大きな影響を与える北極振動の予想は難しく、現時点では十分に考慮できていません。予報には不確実性がありますので、常に最新の1か月予報等を確認するようにしてください。
高い海水温 シーズン最初からJPCZによる短時間強雪も
強い寒気が南下すると、シーズン初めの時期ほど上空との温度差が大きく雪雲が急速に発達するでしょう。JPCZや風の挙動によっては、平地でもシーズン初めから初雪が積雪となり、局地的に短時間強雪となることもありそうです。通勤通学で車を利用する場合や営業車両は、早めに計画的に冬用タイヤへの交換を行いましょう。
偏西風が大きく蛇行すれば 再び極端な低温・大雪も
北極域で寒気が弱まることは、地球の中緯度帯を含めて考えれば、南北の温度差が縮小することになります。中緯度帯の上空を吹く偏西風の風速は、南北の温度差に比例して強弱を繰り返し、北極域で寒気が弱まると、偏西風の風速が弱まることにもつながります。風速が弱まると、流れの直進性も弱まり、あるきっかけで偏西風が南北に大きく蛇行しやすくなることがあります。
2025年の夏は「晴れれば猛烈な暑さ 降れば警報級の大雨」となる極端な天気が頻発し、目に見えてフェーズが変わってきました。今冬も、過去の常識が通用しない季節進行となり、極端な天気もおこりうるものとして備えて下さい。
複合災害 大雪と津波の同時発生 どう対処する
「寒波襲来による大雪や低温」「台風の接近に伴う大雨や暴風」等はある程度の予測が可能で事前の対策を講じることが出来ますが、地震や津波の際には同じようにはいきません。
大寒波襲来となり不要不急の外出を控えることが求めらえるような大雪が予想される中、突如大地震が発生し、沿岸部で津波の被害が予想された場合、どのように身の安全確保をはかれば良いでしょうか?
屋根に積雪があれば家屋倒壊の危険度も高まります。津波からの避難は徒歩が原則ですが、仮に多くの人が車で避難した場合、途中で渋滞や立往生で先に進むことが出来なくなってしまうことがあるかもしれません。場所によっては避難経路の途中で雪崩が発生したり、道路の陥没で路面の安全確認が十分に出来なくなることもありそうです。避難時には自宅の火災予防の措置、避難所での食料の確保、防寒対策や感染症対策の備えも必要となるでしょう。
いざという時に身の安全確保が出来るように、家族や地域コミュニティを核として、日頃から最悪を想定した事前の減災や防災対策をすすめておきましょう。
