高知県でも「線状降水帯発生」 九州や四国では土砂災害に厳重な警戒を
土砂災害の危険が高まる
台風6号本体の雨雲がかかる九州では、広い範囲で激しい雨が降り続き、局地的に猛烈な雨の降った所もありました。また、台風周辺の湿った空気の影響により四国でも活発な雨雲がかかり続けています。このため、宮崎県や大分県、熊本県、鹿児島県、高知県では土砂災害の危険が高まっています。また、宮崎県を流れる広渡川では氾濫危険水位に達し、浸水害の危険性が高くなっています。10日(木)午前にかけて線状降水帯が新たに発生する恐れもあり、一気に災害の危険が高まる可能性もあります。
夜遅い時間ですが、土砂災害や低い土地への浸水、河川の氾濫に厳重な警戒を続けてください。これからの避難が困難な場合は、できるだけ家の中でも高い階や、斜面や崖などからは離れた部屋に移動するなどの「垂直避難」をしてお過ごしください。
線状降水帯とは
線状降水帯が発生するしくみ(メカニズム)の代表的なものに「バックビルディング現象」があります。これは、風上で次々と発生した雨雲が、発達しながら風に乗って同じような場所に流れ込み、線状の強雨域が形成されるものです。
※発生メカニズムに未解明な点も多く、全ての線状降水帯が同じようなメカニズムになるとは限りません。
線状降水帯が発生する時間や場所を、正確に予測するのは難しいため、いつ線状降水帯が発生しても避難できるよう、普段からの準備や心構えが必要です。事前にハザードマップにて、氾濫の恐れがある河川や、土砂災害の恐れがある所を確認しておきましょう。避難場所や避難経路を決める時に役立ちます。
台風の大雨 土砂災害の前触れは
1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。
そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。
