北陸で大雨　石川県に「土砂災害警戒情報」　深夜に災害の危険度高まる(気象予報士木村　雅洋 2022年08月20日)

北陸で大雨　石川県に「土砂災害警戒情報」　深夜に災害の危険度高まる

日本気象協会本社

木村　雅洋

公開：2022年08月20日17:22

北陸ではきょう20日の昼前から活発な雨雲がかかり続けて、大雨となっています。石川県には警戒レベル4相当の「土砂災害警戒情報」が発表されています。あす21日の明け方にかけて大雨となり、深夜に災害の危険度が急激に高まる恐れがあります。

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石川県に「土砂災害警戒情報」　災害の危険度高まる
あす21日の明け方まで大雨警戒
外が危険な場合は「垂直避難」を

石川県に「土砂災害警戒情報」　災害の危険度高まる

きょう20日は、低気圧や活発な前線の影響で、北陸では昼前から大雨となっています。特に石川県には発達した雨雲が断続的にかかり、あちらこちらで激しい雨が降っています。

午後3時20分現在、石川県の金沢市、七尾市、輪島市、珠洲市、羽咋市、白山市、能美市、志賀町、中能登町、穴水町、能登町に、警戒レベル4相当の「土砂災害警戒情報」が発表されています。

土砂災害の危険度分布を見ると、能登半島には紫の「危険」なエリアがあります。こうした場所では、命に危険を及ぼす土砂災害がいつ起きてもおかしくない、又は今後重大な土砂災害が発生する可能性が高い状況です。

あす21日の明け方まで大雨警戒

北陸ではあす21日の明け方まで、大雨が続く恐れがあります。一度雨が弱まっても再び強まることがあるので、警戒を続けるようにしてください。

あすにかけて予想される1時間降水量は、多い所で
石川・福井で50ミリ、
新潟・富山で40ミリ、
となっています。

また、あす午後6時までに予想される24時間降水量は、多い所で
石川で100ミリ、
新潟・富山・福井で70ミリ
となっています。

24時間予想雨量のうち、ほとんどが深夜の間に短い時間で降る恐れがあります。夜間に避難所へ移動するのは、かえって危険な場合があります。無理をせず、今夜は家の中の安全な場所で過ごすようにしてください。

外が危険な場合は「垂直避難」を

夜間の大雨や急な浸水など、外に出ることが危険な場合は、屋内での避難いわゆる「垂直避難」で、身を守るようにしてください。

これまで、土砂災害の多くは、木造家屋の1階で被害にあっています。すでに雨が強まっているなど、どうしても避難所への移動が困難な場合は、近くの頑丈な建物の2階以上へ移るのも、選択肢の一つです。家の中に留まる場合も、斜面から離れた部屋や、2階以上の部屋へ移ってください。

また、1階が浸水することを想定して、防災道具や貴重品などを早めに2階へ移しておくことも必要です。

周辺に困っている高齢者などがいないか、近所で連絡を取り合うことも大切です。やむを得ず、避難所などに移動する際は、必ず2人以上で移動するようにしてください。