3連休の山の天気 低気圧や前線の影響で秋の嵐 高山では強風に注意
3連休は低気圧や前線の影響で荒れた天気となる山岳が多い見通しです。特に13日と14日は雨や風が強まる地域が多いため、事前に情報を収集して気象遭難のリスクを慎重に検討しながら行動してください。15日は天気が回復する山域もあるでしょう。
衛星画像 前線上の低気圧が14日かけて接近、通過
まずは雲の様子を見てみましょう。
秋雨前線が中国大陸から西日本と東日本を通って、日本の東にかけて延びています。おおむね前線に沿って雲が広がっていますが、特に前線の南側の地域に湿った空気が流れ込んでおり、西日本や東日本で局地的に活発な雨雲や雷雲が発生しています。前線に伴う雷の発生が多くなっていることがここ数日間の特徴となっています。一方で前線は季節の境目となっており、北海道や東北北部は秋風が吹いて爽やかに晴れています。
注目すべきなのは中国大陸沿岸部にある前線上の低気圧です。低気圧は今後発達しながら日本列島に接近し、14日に北海道を通過するため広い範囲で低気圧や前線の影響を受ける見通しです。
予想天気図 前線に向かって非常に湿った空気が流入
予想天気図を使って3連休の天気を詳しく見ていきましょう。天気図に書き込んだ850hPaの相当温位345Kとは、標高1500m前後の暖かく非常に湿った空気の目安で、対流活動が活発になる領域だととらえることができます。
13日(土)は低気圧が朝鮮半島付近に進み、低気圧や前線に向かって非常に湿った空気が流れ込むでしょう。九州から東北地方にかけて午前中から曇りや雨の山岳が多く、雷を伴って激しい雨が降るところもあるでしょう。風も大変強く吹き、広い範囲で風速10メートル以上の西風が吹く予想です。日本アルプスでは風速20メートルに達する可能性もあり慎重に行動してください。北海道は昼ごろまで晴れますが夜までには広い範囲で雨が降り出し、風も急速に強まる見通しです。天気の急速な変化は気象遭難のリスクを高めるため十分な注意が必要です。
14日(日)は低気圧が発達しながら東進して北海道を通過するでしょう。そのため北海道の山岳ははじめ暴風雨で、午後は次第に晴れますが風が残る予想です。本州付近は低気圧から延びる前線の影響を受ける見通しです。曇りや雨の山岳が多く、引き続き西寄りの風が強いでしょう。大気の状態が不安定で、雷雨となるところもある予想です。また、特に日本海側の地域には活発な雨雲がかかる可能性があるため、今後の気象情報に注意してください。
15日(月)は日本海に前線が停滞するでしょう。前線の活動は弱くなってきますが、東北南部から九州にかけて日本海側の地域では曇りや雨のところが多い予想です。太平洋側ではところどころで晴れてきて、風も次第に落ち着いてくるでしょう。低山では快適な登山も楽しめそうです。ただ大気の状態が不安定になり、午後は局地的に雨や雷雨となる可能性があるため天気の急変に注意してください。東北北部や北海道はだいたい晴れるでしょう。
連休後半の天気は前線の動向によって大きく変わる可能性もあるため、常に最新の天気予報を確認するようにしてください。