18日、19日の山の天気 雨の後は季節が前進 週明けにかけて続々と初冠雪へ
今週末は低気圧や前線が通過して曇りや雨の地域が多いでしょう。晩唐の詩に「霜葉は二月の花よりも紅なり」という言葉があります。夕日に映える山の紅葉の美しさをよんだものです。高山は今まさに紅葉のピークを迎えていますが、今週末の雨を境に季節が大きく前に進んで、週明けにかけて葉の霜どころか雪が降る山がある見通しです。
衛星画像 大陸の低気圧の後ろには強い寒気が控えている
まず雲の状況を見てみましょう。
日本付近は高気圧と低気圧が交互に通る秋らしい天気のパターンとなっています。今日は高気圧に覆われて全国的に晴れていますが、明日(18日)は大陸にある低気圧や前線が接近して広い範囲で雨が降る見通しです。そして大陸の低気圧の北西には強い寒気が控えています。雨の後、19日には上空の寒気が北日本と東日本に流れ込み、山岳では急速に気温が下がる見通しです。
予想天気図 日曜日には上空1500mの0℃線が東北地方まで南下
予想天気図を見てみましょう。
18日(土)は、前線を伴った低気圧が日本海を進む予想です。日本海側の山は天気が崩れるのが早いでしょう。内陸や太平洋側の山ははじめ晴れ間が出る見込みですが、前線に向かって南西の強風が吹き稜線では風速15メートルから20メートルに達する可能性があるため十分な注意が必要です。また、午後は次第に雨が降るでしょう。上空1500mが0℃以下となる寒気は宗谷地方にかかり利尻山では雪が降るでしょう。利尻山より標高の高い大雪山でも雪の予想です。
19日(日)は、千島列島付近で低気圧が発達し、北日本を中心に西高東低の気圧配置となるでしょう。上空1500mが0℃以下となる寒気は東北地方まで南下する見通しです。北日本は寒気の影響を受けて日本海側で雲が広がりやすく、風も強まって荒れた天気でしょう。大雪山は雪の予想です。鳥海山は晴れマークがついていますが天気が変わりやすく雪が降る可能性があります。
東日本も日本海側は雲が広がり雨が降りやすいでしょう。18日に引き続き風も強いため低体温症に十分注意してください。太平洋側も前線の影響を受けてすっきりしない天気となり、午後は雨の降るところがありそうです。
西日本も前線の影響で太平洋側を中心に曇りや雨の天気でしょう。
またフィリピンの東で台風が発生する予想となっていますが、この台風はフィリピンを通過した後、南シナ海を西に進む予想で日本に近づくことはない見込みです。
来週前半は本州でも初冠雪ラッシュか
来週前半にかけて上空の寒気はさらに南下し、岩木山、鳥海山、妙高山、北アルプス北部の山々、白山などでも初雪となる可能性があります。晴れて地元気象台から観測できれば東北地方の山岳ではおおむね昨シーズンと同時期、立山と白山では昨シーズンより早い初冠雪となるかもしれません。