黄砂は、4月を中心とした春に最も飛来しやすく、低濃度であれば自動車や洗濯物に汚れが付着する程度にとどまります。ただ、ごくまれに高濃度のまま飛来すると、視程の悪化により大きな交通障害をもたらすことがあります。更に、人が黄砂を吸い込むと、花粉症の症状が悪化したり、呼吸器疾患をおこすことがあるなど、人の健康面にも悪影響を及ぼす可能性があることも指摘されています。
その一方、気象庁では観測項目の合理化を進めており、「黄砂」の目視観測は、北陸地方では、福井・金沢・富山の3地方気象台では原則既に廃止され、現在は新潟地方気象台のみで行っています。
ただ、黄砂は、往々にして西から(大陸方面)から飛来してきます。新潟地方気象台で飛来が観測された時点では、北陸西部の福井・石川・富山でも既に飛来していることが多くありそうです。
現在、黄砂の目視観測が公に行われているのは、那覇・鹿児島・福岡・高松・広島・大阪・名古屋・新潟・東京・仙台・札幌の11か所となっています。
この春も、大規模な黄砂の飛来などが予想される場合或いは実況で観測されている場合には、臨時情報が発表されることはありそうですが、低濃度で飛来している場合、実況が分かりにくい可能性があります。天気は西から変わり、黄砂も西から飛来することが多くなっています。
黄砂の飛来予想は行われておりますが、実況に関しては北陸地方の西側の最も近隣に位置する、大阪管区気象台などから発表される情報などにも注目してみるのは良さそうです。