花に見守られて始まる新しい一歩は、春の陽気とともに気分がよいものです。桜の花と入学式は一つとなって日本人の心に染みわたっている景色ではないでしょうか。
学校でも企業でもなぜ、日本では四月が始まりの月なのか、と疑問に思われる方も多いと思います。さまざまな説があるようですが、やはり一番は日本がお米を基本とした国だからと言えそうです。その昔、日本ではお米の収穫が税収となって国家の運営がなされました。お米が現金となり予算編成を経て始動開始となるタイミング、それが四月だったようです。
また一つには、明治時代は西洋に追いつくために軍事力の増強にも力を入れていきました。それにより予算のやりくりには相当苦労したようです。後に入って来る収入を当てにして今使ってしまう、というのは私たちにも理解できますね。当時の大蔵大臣だった大蔵卿、松方正義が采配をふるい予算のつじつまを合わせた結果、四月が会計年度の始まりとなったというのも一説です。
どちらも成る程と思える話です。何とか日本を西洋と並ぶ国へと意気込み奮闘する松方正義の苦労話には、人間味も感じられ興味深く感じられます。
学校の四月始まりは、かつて文部省の下で学校制度が整っていく中に紆余曲折ありながらも、国の会計年度に合わせた形になっていったようです。
桜の咲くよい季節だから、という理由は見つかりませんでしたが、偶然とはいえ春のこの時季に新しい道へと進めるのは自然からの応援を貰っているようで気持ちのよいものではありませんか。
参考:GOODCROSS
<日本の年度はなぜ4月始まりなのか?>