冬の使者「雪虫」の正体とは? 2025年は大量発生か 注意点などを解説
公開:2024年10月09日08:00
更新:2025年09月22日17:56
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冬が近づくと、北海道や東北地方を中心に見かけられるようになる「雪虫」。「雪虫」とは何なのか、大量発生した時の注意点などを解説します。
雪虫とは?
北海道や東北地方を中心に、10月~12月ごろにかけて、白い綿毛のようなものをまとった虫がふわふわと飛んでいるのが見かけられるようになります。この虫が空中を飛んでいる姿は、まるで雪が降っているかのように見えることから、通称「雪虫」と呼ばれます。
雪虫の正体は、トドノネオオワタムシというアブラムシです。白い綿毛のようなものの正体は、体から分泌されるロウでできています。
なお、雪虫は北海道固有の生物ではなく、本州やサハリン、シベリア、朝鮮半島に広く分布しています。
雪虫を見かけるようになるのはなぜ?
雪虫は、春にヤチダモの木で孵化し、夏の初めごろになるとトドマツの木に移動します。夏から秋にかけての気温が高いと、繁殖が活発になり、大量発生につながります。世代交代を繰り返しながら数を増やしていき、成長した雪虫たちは、冬を越すために、10月ごろから風の弱い日にトドマツの木からヤチダモの木へ向かって移動していきます。
このトドマツの木からヤチダモの木へと雪虫が引っ越しする際に、多くの雪虫たちが移動するようになるため、良く見かけられるようになるのです。
雪虫が冬の使者と呼ばれる理由
北海道では「雪虫を見かけてから10日から2週間くらいで平地で雪が降る」と言われています。
北海道内の各地の初雪の平年日を見てみると、道内で最も早い稚内や旭川は10月19日、札幌は10月28日、函館と帯広は11月1日となっており、早いところではそろそろ雪の季節を迎えます。
10月ごろから引っ越しのため空を舞い始める雪虫たち。各地の初雪の平年日よりも前に雪虫たちが飛び始める形になるため、“雪虫を見かけたら雪が降る”と言われるようになったというわけです。
冬の訪れを告げる雪虫。見かけたら、徐々に冬支度を整えていくと良さそうです。
雪虫が大量発生した時の注意点
雪虫は、夏から秋にかけての気温が高いと、繁殖が活発になります。今年(2025年)の夏は各地で記録的な猛暑が長く続きました。北海道や東北でも夏の暑さが続いたため、雪虫の繁殖サイクルが加速し、大量発生の可能性もあります。
大量に発生すると顔や服にくっついてしまったり、口や鼻、目に入ってしまったりします。特に自転車や徒歩での移動中は、思わぬ不快感や事故につながることがあります。
雪虫が大量発生した時の注意点です。
・マスクや眼鏡で防ぐ
吸い込んだり目に入ったりするのを防ぐためにマスクや眼鏡を着用すると安心です。
・洗濯物への付着に注意
白い綿のような体が衣類に付着しやすいため、外干しするときには大量発生のタイミングを避けるか、取り込む際にしっかり払うようにしましょう。
・屋内への侵入を防ぐ
窓の隙間などから入り込むこともあるので、窓の開けっぱなしは控えるのが良いでしょう。
・肌荒れやアレルギーに注意
人によってはかゆみやアレルギー反応が出ることもあるため、肌についた場合はすぐに洗い流すと安心です。
冬の訪れを告げる季節の使者でありながら、大量発生すると生活の中で少し厄介な存在になることもあります。マスクや眼鏡での予防、洗濯物や窓の管理など、ちょっとした工夫で快適に過ごすことができます。小さな虫の姿に「季節の変わり目」を感じながら、自然とうまく付き合っていきたいですね。