梅は中国原産の花木で、朝鮮半島を経由しておそらく弥生時代に日本に渡ってきたといわれています。正確な渡来時期はまだわかっていませんが、『万葉集』では100首を超える歌が詠まれていることから、奈良時代にはすでに栽培されていたようです。
観賞価値の高い花を咲かせる「花ウメ」と薬や食品加工用に向く良質の実をつける「実ウメ」に分けられ、目的の違いにより剪定方法や肥培管理など栽培方法が異なります。
花ウメの観賞対象は花のほかに香りや、幹の形や枝ぶりです。寿命の長い樹木なので、年月をかけて樹形をつくるのも楽しみの一つです。「花ウメ」にも非常に多くの品種があり、研究者によりいくつかの分類法があります。なかでも、明治時代に書かれた『梅譜』の著者である小川安村が、木の性質や花の特徴などから「性(しょう)」というグループに分けたものを基本として、それぞれの「性」を野梅系、緋梅系、豊後系の3つの系統に振り分けた「3系9性」の分類法が知られています。
〇野梅系(やばいけい)
野梅から変化した原種に近い梅。中国から渡来した梅の子孫と言われる。枝は細く、花も葉も比較的小さい。花や葉も小ぶりだが、とてもよい香りがする。
〇緋梅系(ひばいけい)
野梅系から変化したもの。枝や幹の内部が紅く、花は紅色・緋色のものがほとんど。 花が白くても、枝の髄が紅いものはこの緋梅系に入る。葉は小さく、性質は野梅性に近い。庭木や盆栽に使われるものが多い。
〇豊後系(ぶんごけい)
梅と杏(アンズ)との雑種。葉は大きく育ちの良いものが多い。アンズに近く、花は桃色のものが多い。
みんなの趣味の園芸(梅)