今年の台風 ここ1か月で4個発生 今後はモンスーンジャイア出現で続々と発生か
ここ1か月で4個の台風が発生 ほぼ平年並みに追いつく
ただ、ここ1か月弱で4個の台風が発生。平年7月上旬までに台風は5個くらい発生するので、ほぼ平年並みに追いついてきました。
7月6日現在、台風3号と台風4号、2つの台風が発生しています。日本の東の台風3号は列島に直接的な影響はありませんが、関東や東北など太平洋沿岸では台風からの「うねり」や高波にご注意下さい。
一方、南シナ海の台風4号は風速25メートル以上の暴風域を伴い、明日7日は石垣島など先島諸島に近づくおそれ。強雨や強風、高波に注意が必要です。その後は進路を西よりに変え、9日までには大陸で熱帯低気圧に変わる見込みです。
モンスーンジャイアとは
モンスーンジャイアの中ではそれよりも小さい規模の渦が発生しやすくなり、東側で台風が発生しやすい傾向にあります。
今後、台風4号は大陸(華中)に上陸し、列島に直接の影響はない見込みですが、その東側、沖縄の南から日本の南が太平洋高気圧の鞍部になり、大きな低気圧循環となる予想です。複数の海外モデルでも同様の傾向がみられ、いわゆる「モンスーンジャイア」といってよい状況となりそうです。今後、南の海は、熱帯擾乱が発生しやすくなりそうなので注意が必要です。
昨年2024年 8月に台風が多く発生
2024年1月~7月までに発生した台風は4個でしたが、8月にはいると立て続けに発生し、8月だけで6個発生、9月は8個発生し、年間の発生数は26個(平年約25個)と平年並みとなりました。この要因のひとつが、日本の南の海上でできている「モンスーンジャイア」とよばれる気圧の低い部分です。ここでは、インド洋からフィリピンの東を通る南西風や、日本のはるか東の太平洋高気圧のふちを回る風が流れ込んでいます。全体として風が反時計回りになっていて、この中で上昇気流ができると、周囲を巻き込み、いわば「台風のたまご」ともいえる熱帯低気圧を次々と発生しやすい状況になります。
台風シーズン突入
今年(2025年)は台風1号の発生が遅かったですが、台風1号の発生が遅くても、年間発生数は平年並み(約25個)からそれ以上に発生している年が多くなっているため、今後も注意が必要です。
