北陸は冬にかけて雷多発 落雷・竜巻などの激しい突風・停電や雷サージの備えを
北陸地方では、これから冬にかけて、夏場以上に落雷・竜巻などの激しい突風や降ひょうに注意が必要です。また、停電や雷サージによる電子機器への損傷、火災などにも十分注意して下さい。また、雷雲が発達すると降雪や積雪に先立って、平地でも霰が降り、路面がうっすら白くなるケースが多くなっていきます。こうなると、夏用タイヤでの走行は大変危険です。特に業務や通勤・通学で使用する車輌などは、使用限度内の冬用タイヤへ早めに交換するようにして下さい。
金沢の年間雷日数は全国最多の45.1日
月別の雷日数の平年値(1991~2020年までの30年間の平均)は、日本海側の地方で、特に11月から2月頃の冬を中心に多くなっています。冬型の気圧配置となり、上空に強い寒気が南下すると、日本海の海面水温は相対的に暖かく、活発な上昇気流が発生、北陸地方では雷雲が発達していきます。これからの時期は特に注意が必要です。
停電 雷サージによる電子機器への損傷 火災への対策は万全に
PCなどの電子機器への電源供給が一時的にも絶たれると、そのタイミングによっては、ハードディスクやSSDが破損したり、PC自体が起動しなくなることもあります。大切なデータを消失しないための停電対策として、無停電電源装置(UPS)を導入することは有効です。
また、落雷の瞬間に異常な過電圧や過電流が配線や電話線を経由して電子機器に侵入する雷サージにより、電子回路が破壊されてしまうこともあります。雷が近づいたら電源を切る、電源やアンテナケーブル、LANケーブルを抜くなどして、過電流の通り道を遮断するようにしましょう。
季節の風物詩「ぶり起こし」も
晩秋から初冬にかけては、大陸方面から寒気が南下する一方、日本海の海面水温は相対的に暖かく、海上では上昇気流が活発化し雷雲が陸地に流れ込みます。この時期に発生する雷は「雪起こし」と呼ばれ、石川・富山方面では「ぶり起こし」とも呼ばれています。これからの時期、北陸では冬の味覚である「寒ぶり」漁が最盛期を迎えます。富山県氷見市でも「寒ぶり」の水揚げが本格化し、まもなく『ひみ寒ぶり宣言』が発表される時期となってきます。本格的な冬の到来はまもなくです。
※番外編 タイヤ交換 あってはならない「車輪の脱落事故」で死亡事故も
グラフは、大型車のホイールやボルトの折損などによる車輪脱落事故件数を示したものです。直近の令和6年度は120件発生しており、令和5年12月には、八戸市において大型車から脱落した車輪が道路保全作業員に衝突する死亡事故も発生しています。タイヤ交換時の作業不備とタイヤ交換後の保守管理の不備の2つが要因と推定されており、あってはならない重大事故です。
こうした事故は、冬期(11月~3月)に集中し、冬用タイヤへの交換後1ヶ月以内の12月に多く発生する傾向にあるようです。
特に、タイヤ交換をこれからご自分でなさる方は、必ずトルクレンチを使用して適正レベルでナットやボルトを締めましょう。締め過ぎにも緩過ぎにも注意して、規定トルクで締め付けをして下さい。また、タイヤ交換後の増し締めも確実に行いましょう。その後は、適正空気圧に調整することもお忘れなく。
タイヤの脱落は即重大事故につながってしまいます。絶対にミスが許されるものでは無く、ゼロが当たり前です。不安のある方は専門店で行うようにして下さい。