7月の満月「バックムーン」 名前の由来は? 夏の夜空に思いを馳せよう
「バックムーン」とは7月の満月
「Buck」はオスの鹿を意味しており、ちょうどオスの鹿の象徴でもある角が生え替わる時期であることから、7月の満月をバックムーンと呼ぶようになりました。
満月は月ごとに名前がある
昔の暦は今使っている「太陽暦」ではなく、月の満ち欠けを周期にした「太陰暦」を使用していました。満月から次の満月までは平均で約29.5日の間隔でやってきます。狩りや作物の収穫など自然と隣り合わせの生活を送る上で指標となっていたのが夜空に浮かぶ月です。中でも満月は目印となる特別なものとして、その月ごとにまつわる生き物や作物などから月の名前を付けたと言われています。
例えば、4月は春の鮮やかなピンク色の花が咲く頃で「ピンクムーン」、8月は「スタージョンムーン」です。スタージョンは英語でチョウザメのことですが、チョウザメ漁が最盛期をむかえる頃であることから名付けられました。
2025年の「バックムーン」は7月11日(金)
国立天文台によると、満月になる時刻は7月11日(金)午前5時37分です。東京の月の出は午後7時39分となっています。北海道から沖縄まで、月の出は午後7時30分頃から午後8時10分頃です。
なお、月は平均約29.5日で、新月→上弦の月→満月→下弦の月→新月という満ち欠けを繰り返します。この月の満ち欠けは、月と太陽との位置関係が変わることによって起こります。
月と太陽が180度離れたときに満月となります。満月の時の月の見え方は、日の入りの頃に東からのぼり、真夜中に南の空に見えます。日の出の頃には西へ沈みます。夜の間、長く月が見えることになります。
「バックムーン」の満月に願いを
諸説ありますが、この角の生え替わりは、「再生」や「健康」を意味し、さらに角が高価で取引された大きな「収入」源であったことから、「健康運」や「仕事運」を願う文化が生まれ、現在でもバックムーンの時には多くの人が月に願いを込めていると言われています。
今年は既に各地で記録的な早さで梅雨明けとなり※、いよいよ夏本番。晴れる日も増えてきますが、
バックムーンを観測する際は、念のため雨雲レーダーなどで天気を確認するようにしてください。夏の夜空に浮かぶ神秘的なバックムーンを眺めながら、この季節ならではの風情に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
※
近畿・中国・四国・九州北部・南部で一斉に梅雨明け 平年より約3週間も早く
https://tenki.jp/forecaster/deskpart/2025/06/27/34322.html
最終更新者:小野 聡子
