ペルセウス座流星群 真夏の夜を彩る三大流星群の一角 観測のポイントは?
「ペルセウス座流星群」とは
流星(流れ星)は、宇宙空間にある直径1ミリメートルから数センチメートル程度のチリの粒が、地球の大気に飛び込み、高温になって気化したチリの成分が光を放つために起こる現象です。
流星の起源となるチリは、彗星などの天体(母天体)から放出されますが、このチリの粒の集団が流れを作り、まとまって地球の大気に飛び込んできたものが流星群です。
ペルセウス座流星群の母天体は、スイフト・タットル彗星です。 地球は約1年で太陽の回りを一周するため、毎年、特定の流星群が出現します。
流星群自体の活動が最も活発になることや活発になる時期のことを「極大」と呼びます。
今年は3年ぶりの好条件 ベストは「13日午前5時ごろ」
注目すべきは、その直前、12日深夜から13日未明にかけて。空には明るい月が輝いていますが、それでも見える流星の数は多く、月明りに負けない光が夜空を駆け抜けてくれることでしょう。
もっとも流星が多く現れるのは、13日午前3時前後で、1時間あたり最大で30個程度の流星が期待されます。前後の日も見られますが、12日未明はやや少なめで1時間あたり15個程度、14日未明には20個程度となりそうです。
観測のベストタイムは、夜21時頃から流星が出現し始め、深夜にかけて数が増える時間帯。
観測のポイント
お盆休みの方も多いころだと思いますが、都合の良いタイミングで何度か観測をチャレンジすれば、流れ星が見られるかもしれません。
流星は放射点を中心に、放射状に出現します。放射点付近だけでなく、なるべく空全体を広く見渡すことがポイントです。
また、屋外の暗さに目を慣れさせるために、少なくとも15分くらいは観測を続けてみましょう。
場所はできるだけ街灯など光の影響が少なく、高い建物のない空を広く見渡せる場所がベストです。レジャーシートを敷いて寝転んでみたり、アウトドア用の背もたれつきの椅子に座ったりすると、長時間楽な姿勢で夜空を見上げられます。たくさん観察したい方は寝袋で見るのも良いでしょう。ただ、安全第一で事故に遭わないことが最優先です。子供だけでは行動せず、懐中電灯などライトを忘れずに持参しましょう。虫対策に虫よけスプレーや長袖、長ズボンで挑むのが良さそうです。夜に大騒ぎしないなどマナーも守るようにしましょう。
流れ星を待つ間、惑星にも注目
2025年は、8月11日から13日の未明にかけて、明けの明星・金星と木星が東の空で接近します。マイナス4.0等級の金星と、マイナス1.9等級の木星が並んで輝く姿は、目を引く美しさです。
ふたご座の星たちの中をゆっくりと移動するふたつの惑星は、まるで夜明け前の空で寄り添うようです。
夜間の暑さも続きますので、いつでも水分補給ができるように飲み物を準備して、ぜひ流星だけでなく、惑星や星座の様子にも目を向けて、夏の夜空をゆっくり楽しんでみてください。
最終更新者:小野 聡子
