図は、前述の上空の太平洋高気圧の勢力範囲である5880メートル以上の領域をピンク色として、週間天気図に重ねたものです。一般に、台風などの発達した低圧部は、この上空の太平洋高気圧の勢力範囲では進みにくいとされています。
図のように、この高気圧は徐々に南へ後退する見込みです。7日頃からは、日本の南がぽっかり穴が開いたような状態となり、相対的な低圧部が予想されています。こうなると、仮に台風が発生し北上に転じた場合、それを阻止するシールドが無い言わばノーガード状態になってしまうのです。日本の南の海域は海面水温が30度前後と高いこともあり、今後、熱帯性の低気圧や熱帯擾乱が発生する可能性も出てきます。台風としての発達が無くても、本州付近に暖かく湿った空気を供給し続け、局地的な大雨をもたらすこともありますので、今後の動向には十分注意が必要です。
この時期は、長距離移動をする方も多いと思われます。常に最新の
気象情報や
道路情報を確認し、無理のない柔軟なスケジューリングをするようにして下さい。