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    水害のリスクが高まる時季 ハザードマップだけではわからないリスクを専門家と探る〈宮城〉

    6月に入り、これからの時季は「出水期」と言われ、「大雨による水害」のリスクが高まる時期です。台風6号の接近で県内でも大雨被害が懸念されましたが、お住まいの地域にはどの程度、水害リスクがあるかご存知でしょうか。
    ハザードマップだけでは把握しきれない、見慣れた景色に隠された「命を守るサイン」を、専門家と探ります。

    年々高まる「水害のリスク」。
    去年10月、宮城野区では、集中豪雨による冠水で緊急車両が近づけず、消防隊が徒歩で救助にあたるケースもあったといいます。

    突然、災害に見舞われても避難行動がとれるように確認しておきたいのが、自治体がまとめている「ハザードマップ」です。危険の段階を色分けして示しています。

    仙台市減災防災アドバイザー 早坂政人さん
    「地震と違って危険な場所とそうでない場所に分けることができるので、あらかじめ確認してほしい」

    しかし、リスクの解像度には「限界」もあるといいます。

    仙台市減災防災アドバイザー 早坂政人さん
    「いつも水がたまりやすいとか、水の通りが悪い場所があるんだとか、大雨が降ると少し土が崩れるんだよね、というローカル(局所的)な情報は落とし込めていないのが現状」

    2019年10月の東日本台風で、甚大な被害を受けた丸森町。

    記者リポート
    「こちらは廻倉地区です。ご覧のように大規模な土砂崩れが発生していますが、町のハザードマップでは危険地帯と示されていませんでした」

    「ハザードマップ」にも表現しきれなかった盲点がありました。
    こうした「ハザードマップ」では把握しきれないリスクなどを研究しているのが東北福祉大学の水本匡起准教授です。

    東北福祉大学 水本匡起准教授
    「自分の住んでいる地域がどんな地形の上にあるのか知ると自然災害の対策につながる」

    水本准教授が注目するのは「地形」です。
    例えば、丘陵地や台地の狭間の川や谷は周囲よりも低くなっていて、ハザードマップ上では安全とされていたとしても水が集まりやすいリスクがあると分析しています。

    東北福祉大学 水本匡起准教授
    「行って確かめて、なるほどここをそういう風に見ると、水が流れていく通り道なんだと今でも分かる。意識すると見える意識しないと見えない」

    実際に、ハザードマップには表現されていない、「水害リスクのある場所」を歩いてみました。
    まずは、青葉区国見地区です。

    東北福祉大学 水本匡起准教授
    「あちらを見てください。なんの変哲のない、平面の道路が見える」

    しかし、車が通ると…

    東北福祉大学 水本匡起准教授
    「車が見えないくらい深い谷になっている」
    伊藤瞳アナウンサー
    「そこに水が集まりやすいということですね」

    実際に地形を重ねた地図で見てみると、周囲より低い谷になっています。さらに、この場所を下った先には…

    伊藤瞳アナウンサー
    「蛇行している道が出てきた」
    東北福祉大学 水本匡起准教授
    「不自然にくねくねと道が曲がっているように見えると思うが…」
    伊藤瞳アナウンサ
    「これはずばり川ですね」

    昔、川があった痕跡が残っていました。

    東北福祉大学 水本匡起准教授
    「今でも低くなっている。どうしてもここに集まってくる。新発見ですよね、街を発見するという」

    続いては、太白区西多賀地区です。

    伊藤瞳アナウンサー
    「この場所もハザードマップ上では安全で指定避難所となっている小学校ですが、ここに来たのにはまた理由があるんですよね。」
    東北福祉大学 水本匡起准教授
    「指定避難所になっているので大雨の時は逃げたいと思いますが、実はこういう看板がありまして、大雨時、避難所として開設しません。近くの中学校へ避難してくださいと書いてある」

    ハザードマップ上では浸水リスクが読み取れないエリアですが、確かに「初動×」となっています。

    東北福祉大学 水本匡起准教授
    「昭和61年8月の台風のときに、膝くらいまで水がきてしまって、ほとんど川のように流れていった。そういう話を住民の方々がしていて、受け継がれている」

    東北福祉大学 水本匡起准教授
    「あちらの止まれのあたり、私たちがいるところより高いですよね」
    伊藤瞳アナウンサー
    「若干の上り坂になっている」
    東北福祉大学 水本匡起准教授
    「低いところに水が集まってきます。逆に反対側を見ると」
    伊藤瞳アナウンサー
    「こちらもまた若干の上り坂になっていますよね。」
    東北福祉大学 水本匡起准教授
    「ということは、私たちがいるところが左右見ても一番低いところにいる。でなぜここが低いのか。谷底にありまして、大雨の時に全ての水がここに集まって流れていく」

    水本准教授はこのように、地形地図を片手に、地域の水害リスクを体感してもらう「街歩き」イベントを年に数回開催しています。ゼミの学生たちも体験し、学びを得ているようです。

    学生は
    「日常的に見ていたのとは違う視点が見られて、防災につながったのが印象的だった」
    「学校の地形や学校の周りの自然災害のリスクを知って、ゼミでの活動を生かして子供たちを守るために動いていきたい」

    東北福祉大学 水本匡起准教授
    「川の跡があるかな、台地なのかな山なのかな、楽しみながら地域を知っていただいて、その上で防災を考えていただければ一番良いのかな」

    本格的な大雨シーズンを迎える前に…ハザードマップを確認し、防災の視点で地域を見つめ直してもらうことが、確かな備えにつながります。

    水害のリスクが高まる時季 ハザードマップだけではわからないリスクを専門家と探る〈宮城〉

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