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    相次ぐ山火事に“新ルール” 罰則もある「林野火災注意報・警報」とは? 全国各地で1月から運用開始

    全国で相次ぐ山火事を受け、広島県内の一部市町でも1月から「林野火災注意報・警報」の運用が始まった。江田島市など3市町が先行し、違反すれば罰則も科される。
    まだ聞き慣れない制度だが、“キャンプのたき火”など身近な行為も対象となるだけに、知らないうちに違反してしまう可能性も…。冬から春にかけての火災多発期、一人ひとりの理解が欠かせない。

    背景に2年連続「1月」の山火事

    「放水開始!」
    雪が舞う中、号令とともに一斉に水が放たれる。

    1月11日、江田島市で行われた消防出初式。海上自衛隊の消防車両や在日米軍のポンプ車も参加し、訪れた人たちから歓声が上がった。
    会場で消防職員が力を入れていたのが、1月から始まった「林野火災注意報・警報」の周知だ。
    チラシを手渡しながら、「林野火災注意報・警報が1月から運用開始されました」と呼びかける姿が目立っていた。

    江田島市では2024年、たき火が原因とみられる山火事が発生。翌2025年にも自衛隊の爆破訓練中の火が山に燃え移り、2年連続で「1月」に林野火災が起きている。
    こうした状況を受け、市は2025年12月に火災予防条例を改正。2026年1月1日から、罰則を伴う「林野火災警報」と「注意報」の運用を始めた。

    「2年前に出せていれば…」消防の危機感

    市民に話を聞くと、受け止めはさまざまだ。

    「出さないとしょうがない」「全然知らなかった」と戸惑う声もあれば、「何日もかけて消していた山火事を思うと、罰則がないと予防できないのかもしれないと思う」と理解を示す人もいた。

    江田島市消防本部の新宮賢治予防課長は、過去のデータを振り返る。
    2024年のだぼう山の林野火災当日を調べると、その日は現在の「林野火災警報」の発令基準に該当していたという。
    「もし当時、この警報が出せて注意喚起できていれば、火災は防げたのではないか」
    そう語り、今後は制度の周知を広めていく考えを示した。

    何が禁止? 知っておくべきポイント

    「林野火災注意報・警報」は、近年全国で相次ぐ大規模な林野火災を受け、消防庁の呼びかけで各地に広がっている。ただし、条例の改定や周知に時間を要するため、“運用開始の時期”は自治体ごとに異なる。

    広島県内では、
    ▶︎江田島市・安芸高田市・北広島町が1月1日から開始
    ▶︎広島市消防局管内(海田町・熊野町・坂町・安芸太田町・廿日市市吉和地区を含む)は3月末に開始予定
    ▶︎そのほかの地域は3月1日開始予定
    と、段階的な導入となっている。

    実際の発令基準を江田島市を例に見てみよう。
    【江田島市の発令基準】
    ・前日までの3日間の降水量が1ミリ以下かつ、前日までの30日間の降水量が30ミリ以下
    または
    ・3日間1ミリ以下+乾燥注意報
    で「林野火災注意報」が発令される。
    この条件に強風注意報が加わると「警報」だ。

    警報が出ている間は「火の使用」が制限される。
    たき火、火遊び、花火、可燃物の近くでの喫煙などは禁止。違反すれば、「30万円以下の罰金または拘留」が科される。

    「とんど」中止も 5月末までが対象

    では、どのような行為が「たき火」に当てはまるのか。
    キャンプでのたき火や飯ごう炊さん、冬の風物詩「とんど」も、警報が出れば行えない。一方で、バーベキューコンロや七輪は「たき火」に該当しないとされている。

    1月10日には、廿日市市で「とんど焼き」の火が木に燃え移る事故が発生。同じ日、江田島市でも「とんど」の予定があったが、朝から林野火災警報が出ており、主催者は中止を決断した。
    この注意報・警報の対象期間は5月末まで。全国的にも林野火災が多く、その多くが人的要因とされる時期だ。

    「知らなかった」では済まされない新しいルール。市町の防災無線や公式LINEなどで発令状況を確認し、火の扱いに一層の注意が求められている。

    (テレビ新広島)

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