“30年に一度”といわれる記録的小雨の影響で、全国的にダムや湖などの貯水率が低下。その影響で、水の底に沈んでいたかつての集落などが姿を現す現象が起きています。
めったに見ることのできないその光景を一目見ようと、多くの人がダムを訪れる中、マナーを守って観光する人がいる一方で、危険な行動をする人が後を絶たないといいます。
一体何が起こっているのか。『サン!シャイン』は、急な観光客に戸惑う“渇水ダム”を取材しました。
“渇水”で観光客が増加 警察が出動する事態に
首都圏最大級のダム貯水池、神奈川県にある「宮ヶ瀬ダム」。23日の時点での貯水率は、34%まで落ち込んでいます。
しかし、水が減ったことで、約40年ぶりに谷底にあったかつての集落が見られるということで、この日も多くの観光客が訪れていました。
田中良幸リポーター:
かなり珍しい光景ということもありまして、上の橋の方など見ると、多くの方がつめかけていて、この様子を見ていますね。
しかし、訪れる人が増えすぎたためか、周辺には違法な路上駐車が。
田中良幸リポーター:
すぐ目の前の道路自体はこれ、片側一車線の道路になっており、左側は駐車禁止の道路標識がありますけど、そこに何台も車が止まっていますね。
さらに、観光客が危険な横断を行って、交通事故になりそうな場面も見られました。
周辺では、警察が出動し注意を呼びかける事態に。
警察「路上駐車ただちにどけてください!この道は駐車できません!車の運転者移動お願いします」
危険な場所に侵入…崩落の可能性も
他にも、“渇水”により観光客が増えて、問題が起きている場所があると聞きつけ、やってきたのは、神奈川・相模原市にある「津久井湖」。
生活用水などを供給するダム湖である津久井湖も渇水状態に陥っており、むき出しになった湖底を見ようと、多くの観光客が集まっていました。
渇水を見に来た観光客:
ダムの貯水率の低さを見にきました。見た感じ少ないって感じですね、すごいですね。
多くの人がマナーを守り安全に観光していますが、中には、危険な場所に立ち入る人も…。津久井湖周辺で働く人は、いつ大きな事故が起きるかと不安な日々を送っています。
貸しボート店のスタッフ:
実際によく死にかけているぐらいの人もいるんで。もう、この1週間の間何回も。だから、ちょいちょい見かけては声かけているんですけどね…。
一部の観光客が崖のようになった、危険な場所に立ち入る姿を度々見かけると話すのは、貸しボート店のスタッフ。
貸しボート店のスタッフ:
あそこがね、一番崩落が危ない。今、彼らが立っているところは普段水なんですよ。(土が)乗っかっているだけなんで。
実際に取材中にも、貸しボート店のスタッフが危険な場所にいる観光客に、「おい!死んじまうよ!危ないぞ!みんな湖落っこちてるからな!」と大きな声で注意を促す場面も…。スタッフの声が届いたのか、まもなく人の姿はなくなりました。
貸しボート店のスタッフ:
あそこの方は、ヘドロの蓄積があって、そこにおばあちゃんがきて首まで浸かっちゃったらしい。手がなかったら、ここまで(泥が顔まで)来ていたら、窒息死していたよ。
神奈川県も、立ち入り禁止とはしていないものの、「現在、津久井湖の水位低下により一部湖底が露出し、湖岸には急な傾斜地となっている場所もあり、滑落の危険がありますので注意してください」と、傾斜地などでの滑落に注意を呼びかける事態に発展しています。
しかし、周辺を取材すると、危険な場所で釣りをする人や、スマホを両手で持った不安定な状態で、崖で写真撮影する観光客の姿などが見られました。
思わぬ影響をもたらしている、ダムの渇水。解消の見通しは、いまだ立っていません。
(「サン!シャイン」 2月24日放送)

