明日3日未明~朝 東北・北陸で「線状降水帯」発生の恐れ 大雨災害の危険度が高まる
明日3日未明~朝 東北・北陸で線状降水帯発生の恐れ
秋田県能代市では、平年の9月1か月分の降水量が154.6ミリなので、すでにたった1日でひと月分を超える大雨となっています。また、秋田県の秋田市や仙北市、五城目町には緊急安全確保が発令されています。
午後5時40分現在、秋田県に「土砂災害警戒情報」が発表中です。雨が弱まっても、災害がすでに起こりやすい状態となっていますので、危険な場所には近づかず、安全な所でお過ごしください。
また、東北以外にも北海道から九州、沖縄にかけて日本海側の山沿いを中心にあちらこちらで雨雲が発達し、発雷している所もあります。今夜は日本海側を中心に、明日3日は太平洋側でも、局地的に滝のような雨が降り、落雷や竜巻などの突風の恐れがあります。雨雲レーダーを確認し、天気の急変にご注意ください。
予想降水量
低気圧や前線に向かって、暖かく湿った空気が流れ込むため、引き続き北日本から西日本では3日にかけて大気の状態が非常に不安定となるでしょう。
特に、東北や北陸付近には集中的に暖かく湿った空気が流れ込むため、明日3日未明~朝にかけて、東北(秋田県・山形県)・北陸(新潟県・富山県・石川県)で線状降水帯が発生する恐れがあります。
すでにこれまで記録的な大雨となっている所に、再びまとまった雨が短時間で降る恐れがあり、非常に危険な状況です。線状降水帯が発生すると、短時間で急激に大雨災害のリスクが高まるため、厳重な警戒が必要です。無理な行動はせず、今できる停電や避難の準備を整えて、安全な場所でお過ごしください。また、暗い時間帯であるため、できる限り2人以上で行動するようにしてください。
2日18時から3日18時までに予想される24時間降水量(多い所)
東北地方 180ミリ。
関東甲信地方 120ミリ
北陸地方 150ミリ
線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性のある地域と期間は、以下のとおりです。
東北地方 秋田県、山形県 3日未明から3日朝にかけて。
北陸地方 新潟県、富山県、石川県 3日未明から3日朝にかけて。
明日3日にかけては関東も北部を中心に滝のような雨が降り、南部でも明日3日午後は激しい雨が降る恐れがあります。道路の冠水などにも十分な注意をしてください。
線状降水帯とは
線状降水帯が発生するしくみ(メカニズム)の代表的なものに「バックビルディング現象」があります。これは、風上で次々と発生した雨雲が、発達しながら風に乗って同じような場所に流れ込み、線状の強雨域が形成されるものです。
※発生メカニズムに未解明な点も多く、全ての線状降水帯が同じようなメカニズムになるとは限りません。
線状降水帯が発生する時間や場所を、正確に予測するのは難しいため、いつ線状降水帯が発生しても避難できるよう、普段からの準備や心構えが必要です。事前にハザードマップにて、氾濫の恐れがある河川や、土砂災害の恐れがある所を確認しておきましょう。避難場所や避難経路を決める時に役立ちます。
線状降水帯発生時にとるべき行動とは
自治体からの避難に関する情報を確認のうえ、早めの安全確保を心がけましょう。すでに避難することが危険な場合、家の中の、崖や川から離れたできるだけ高い所で身を守るようにしてください。(ただし、土石流が想定される箇所においては、危険な区域の外へ退避する、もしくは堅牢な建物の高層階に避難することが基本です。)
なお、土砂災害は、雨が弱まったり、止んだりした後でも、発生する場合があります。土砂災害の前兆は、斜面のひび割れ、異様な音・におい、湧き水が止まる、濁った水が噴き出すなどです。このような前兆を見つけた時には、すぐに、斜面から離れてください。
