北陸 7月の平均気温も過去最高か 歯止めが効かない猛暑 台風・ダブル高気圧も一因
地球温暖化が進む中での長期的な気温上昇
金沢の今夏の7月の平均気温は29.2℃、既にこれまでで過去最高だった2018年の28.3℃を上回っています。月末にかけても、日々の平均気温は30℃前後となることが予想され、月末の31日を待たなくても、7月の月平均気温が過去最高になることは確実な情勢となっています。
福井・富山・新潟のグラフはここでは示しませんが、7月26日迄の時点で金沢と同様に、いずれも過去最高を記録した2018年の気温を、0.7℃~0.9℃も上回り暫定1位となっています。従って、北陸4市のいずれも、7月の月平均気温が過去最高となることは確実です。
太平洋高気圧の上層にチベット高気圧が張りだすダブル高気圧
この時期、ご丁寧にも有難迷惑な「毛布の2枚重ね」状態となり、危険な暑さが継続する一因にもなっています。
台風が高気圧を強める側面も
高気圧はもともと下降気流となっているため、台風は周辺の高気圧を強める働きをすることになります。暖気が吹き下ろして断熱圧縮するため、地上気温が上昇しやすくなるのです。
その他にも、たっぷりの日照時間・地形や風向き要因によるフェーン現象・人的要因のヒートアイランド現象など複数の要因も重なることで、気温は下がりにくく、高温が続きやすい状態が続いているのです。
強いフェーンが発生すれば更なる高温 酷暑日も
また、2020年の三条や中条では、9月に入っても40℃以上の猛烈な暑さの記録があります。台風シーズンはこれからと言っても過言ではありません。十分に注意・警戒してください。
※酷暑日とは、日最高気温が40℃以上になった日のことを指し、2022年夏に日本気象協会が命名した言葉です。
標高の高い雲上の世界で涼をとる 最高気温は高くても20℃前後
「涼を求めて沖縄?」という選択肢も視野に
最高気温35℃以上の猛暑日日数は、7月26日迄で、福井は15日、金沢は3日、富山は10日、新潟は7日を観測した一方、那覇はゼロ日となっています。
那覇は、沖縄本島で比較的平地が多い南部に位置しています。どの方角からの風も概ね海風となり、地表付近に熱がこもりにくいと考えられます。また、北陸地方(本州)のように大規模なフェーン現象の発生はありません。このため、猛暑日が多くなるような極端な暑さにはなりにくいと考えられます。
平均気温と猛暑日日数のみで、暑さの体感を比較・判断することは出来ませんが、一つの指標にはなりそうです。
