「線状降水帯」による大雨の呼びかけ どれくらい当たったのか 気象庁が実績を発表
5日(金)、気象庁が、「線状降水帯」という言葉を使った大雨の呼びかけについて、8月29日までの今年の実績を発表しました。呼びかけを行った41回中、線状降水帯発生「あり」は8回でしたが、それ以外にも20回ほど3時間降水量が100ミリ以上になっており、呼びかけがあったときは大雨災害への心構えを一段と高めることが重要です。
線状降水帯とは
線状降水帯とは、発達した雨雲が線状にどんどん発生して、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過・停滞することで作り出される、強い雨のエリアのことです。同じような場所で顕著な大雨が続くことから、甚大な災害が発生する恐れがあります。
線状降水帯が発生するしくみ(メカニズム)の代表的なものに「バックビルディング現象」があります。これは、風上で次々と発生した雨雲が、発達しながら風に乗って同じような場所に流れ込み、線状の強雨域が形成されるものです。
※発生メカニズムに未解明な点も多く、全ての線状降水帯が同じようなメカニズムになるとは限りません。
「線状降水帯」による大雨の呼びかけ 今年の実績
気象庁では、線状降水帯による大雨の可能性がある程度高いことが予想された場合、半日前から「線状降水帯」というキーワードを使って呼びかけを行っています。線状降水帯の正確な予測は難しいですが、予測技術の開発が進んだため、以前は地方単位(「関東甲信」や「東海」など)で行っていた呼びかけを、去年(2024年)5月からは府県単位で行っています。
この「線状降水帯」という言葉を使った呼びかけについて、気象庁では、8月29日までの今年の実績を速報的にまとめた資料を5日(金)に発表しました。※一番上の図
線状降水帯発生の呼びかけを行った41回中、実際に線状降水帯が発生した回数は8回でした。呼びかけ「あり」のうち、実際に発生「あり」となった割合を「適中率」といい、今年の場合、適中率は約20%でした。また、線状降水帯の発生「あり」のとき線状降水帯発生の呼びかけが「あり」だった割合を「捕捉率」といい、今年は約80%でした。「適中率」と「捕捉率」は、どちらの指標も数値が大きいほど、呼びかけの精度が高いことを示します。今年1月に発表された去年(2024年)の実績では、適中率が約10%、捕捉率が約38%だったため、今のところ今年は去年を上回る確率となっています。
また、線状降水帯発生の呼びかけを行った41回中、発生「あり」は8回でしたが、それ以外にも20回(暫定)ほど3時間降水量が100ミリ以上になっていることから、線状降水帯による大雨の呼びかけがあったときは、大雨災害への心構えを一段と高めることが重要です。