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    能登半島地震で明らかに 日本海側は液状化しやすい砂地盤が多く、発生率は太平洋側の2倍

    能登半島地震で大きな被害をもたらした「液状化」現象について、その発生率が日本海側で太平洋側の2倍にのぼることが調査で明らかになった。研究者は日本海側に多い砂の地盤が影響していると分析している。

    液状化のメカニズムと被害の実態

    地震発生直後の富山県高岡市伏木地区では、地面から水や土砂が吹き出す液状化現象が確認された。普段は砂の粒同士がかみ合って安定している地盤だが、地震の揺れによってその結合が外れ、液体のような状態になる。これが液状化であり、地下水の多い地盤ほど発生しやすい特性がある。

    液状化が発生すると、地面の亀裂から水とともに土砂が噴き出したり、地盤が沈下して建物や道路が沈んだりする被害が生じる。富山県内でも場所によって大きな被害が出た。

    広範囲に及んだ液状化の発生

    地震地盤工学が専門で国立、防災科学技術研究所の先名重樹研究員によると、能登半島地震による液状化は福井から新潟まで4県34市町村、直線距離で325キロにわたる広範囲に及んでいることが判明した。

    富山県内では、氷見市、高岡市、射水市、富山市、滑川市、魚津市の6市で確認されている。

    先名研究員は地震発生後、石川県七尾市で液状化の現場を調査した際、「きめ細かい、粒のそろった砂。こういった砂が液状化しやすい」と説明していた。

    日本海側と太平洋側の液状化発生率の差

    能登半島地震の液状化エリアは、全体で19平方キロメートル、東京ドーム410個分に相当することが分かった。

    2011年の東日本大震災では液状化エリアが39平方キロメートルと、能登半島地震の約2倍だった。しかし、同じ面積における液状化の発生割合を比較すると、東日本が7%だったのに対し、能登はその2倍の14%だった。

    先名研究員はこの差について次のように分析している。

    「揺れの長さは3.11(東日本大震災)の方が遥かに長いので条件ではない。液状化しやすい地盤が多かったと考えるしかなく、それは砂でしかない。日本海側は河川が多く、砂の量も多い。海岸部に沿岸流から供給された砂が多い。砂の量がとにかく多く液状化を発生させやすい地盤が多い。太平洋側の地震と比べて、統計的に有意な差がある。日本海側の人は液状化に相当気を付けないといけない」

    再液状化の危険性

    能登半島では2007年にも地震があり、当時も液状化が発生していた。今回の液状化エリアに、2007年の地震さらに江戸時代の1858年に発生した飛越地震で液状化した地点を重ねると、ぴったり重なる場所も確認され、再液状化の可能性が裏付けられた。

    先名研究員は再液状化について強い警告を発している。

    「1回起こった所は何回でも起こる。研究者の間では知られているが、技術者や一部の人は1回起こると地盤が締まるので液状化を起こしにくくなると言っているが、それは違って、1回噴くと地盤の剛性が落ちて柔らかくなる。元に戻るまで時間がかかる。100年くらい経っても大して締まっていない。地盤改良でもしない限り何度でも起こる。過去の経緯を見ても明らか。100%起こると思っていい」

    今後の対策と防災意識

    能登半島地震で住宅地への被害が出た富山県内の氷見市、高岡市、射水市、富山市、滑川市の5市では、すでに対策が進められている。

    同じ揺れでも地盤の特性によって液状化の発生有無が変わってくるため、地震防災には地盤の特性を知ることが重要である。今年1月6日には鳥取県と島根県で震度5強を観測した地震でも液状化が発生したと報告されており、日本海側の砂地盤の特性を理解しておくことの必要性が改めて浮き彫りになっている。

    地盤改良をしない限り何度でも起こりうる液状化現象。「命と未来を守る」ためには、地域の地盤特性を知り、適切な対策を講じることが不可欠だ。

    (富山テレビ放送)

    能登半島地震で明らかに 日本海側は液状化しやすい砂地盤が多く、発生率は太平洋側の2倍

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